ぼくが生まれ育った太素塚の裏の路地、通称「太素塚裏」は、
ぼくの世代の子供たちが成長する勢いに比して、
生命力を発揮していたように思う。
後に必ずさらに整理して述べるが、
太素塚とは、何か。
太素塚、それを手短に言えば、
青森県十和田市の原型となる三本木町の開拓を先導した侍、
新渡戸傳(つとう)氏をはじめとする、
そこに関わる新渡戸家の人たちを祀る“場所”である。
そこは、新渡戸傳氏と、
その子息の新渡戸十次郎氏、
そして十次郎氏の子息の新渡戸稲造氏、
つまり現在の十和田市を創生における最大の功労者である新渡戸家三代の
記念墓碑が祀られている“場所”である。
だが、まだ幼い小学上がり以前のこどものぼくと近所の友達とでは、こうなる。
太素塚、だべ。
(だって、青森県十和田市の田舎だべ)
でっかい杉の木がたくさん生えている林だべ。
神社のような鳥居があるべ。
ほでも、神社でねえば。
へば、なんだべ、
侍の銅像あるべ。
新しいのに、古くせぇ屋根した、建物あるべ。
虫がたくさんいるべ。
なづ(夏)だば、ベゴ(セミの幼虫)がいっぺとれるべ。
相撲やってるべ。(奉納相撲のための土俵があった)
フォークダンスやってるべ。
5月にお祭りあるべ。(太素祭)
亀うりのおじちゃん、くるべ。
かくれんぼする場所だべ。
アベックがチューする場所だべ。
かくれんぼが面白い、場所だべ。
管理人のおじちゃん、おっかねーーーー。
偉い人がたまにくる。
皇太子様、見た。
石碑のようなところに上ると管理人のようなおじちゃんにおごられるど。
爆竹やるが。
杉の木さ釘うつな!(って、学校の先生にいわれだ。オラ、やってねぇ。おめだべ)
お祭りだば、コンサートあるべ。
コンサートだば、演歌歌手くるべ。
コンサートだば、ロックバンドもくるべ。
亀おやじ、くるべ。
わだあめ(綿菓子)、うってるべ。
わだあめ、たげ。(綿菓子、高い)
なんでもかんでもあるがら、わがらね。
高校生、チューするな。
ほでも、太素塚で、デートするが。
それから、4丁目の、すぎもとさ、いぐか。
いわゆる標準語しかわからない、ほんつけなしの方、
すみません。
また明日。
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