太素塚裏の恐怖

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小さい頃に
お母ちゃんから、
とんでもなく
オッかない話しを
時々聞かされたもんでした。

それも夜に布団に入ったところ
だと思います。

おどろおどろしい地獄のはじまり

その話の主人公は
男性の悪い奴で
盗みを働いたり
人を苦しめてたりして
いろいろ悪いことを繰り返し
最後に死んでしまうのですが
実はそこからが
地獄のはじまり

死んでから
三途の川を渡ったら
とてつもなくおっかねぇ
閻魔大王がいて
おめえは、悪い奴だから
地獄さおぢろ!
と言われて
地獄に落ちて
ハリツケだか
ハリの山だか
熱湯地獄(地獄の中の地獄か!)
ともあれ、
なんとかの刑にされて、

苦しくて、痛くて
助けてけろ~
と言ってももちろん
誰も助けるわけがなく、
悪いことしたから
バチがあだったんだ~
と苦しめられて
苦しくて、痛くて
助けてけろ~
と叫ぶもやはり
誰も助けるわけもなく、

いっそ殺してけろ~
というのだが、
お前はすでに死んでいる
と後の漫画のセリフのような
ことを言われて
苦しくて苦しくて、
ようやく一つの刑が終わったら

また次の
苦しい刑がはじまって
また助けてけろ~
殺して~
と何度も何度も
地獄の刑が繰り返される

終わりなき苦しみの
話しを聞かされて
めちゃくちゃに
おっかなくて
布団の中で
ドロドロに泣かされて
泣いても、泣いても
まだまだ話が続くという
まさに地獄のような
話しっこを聞かされたのを
またほんとうに、
これが今でもよく思い出す

地獄絵話の影響でお寺さんにもまともに入れない

ということを
大人になってから
二人の姉に話したら
姉たちもそれぞれ
同じことを同じように、
母親から聞かされた、
というのを知った

恥ずかしい話だが
その影響で
物心がついてから何年か
ちょっとは大人くさく
なるまで、
お盆の時、
太素塚の向かいのお寺さんの澄月寺に
墓参りに行くときは、
地獄絵図のある本堂には
絶対に入らなかった

そこに貼られた
地獄絵図は正に
お母ちゃんから聞いた
話の地獄の様子そのものだった
炎と、血と、湯と
人がバラバラ、
地獄絵図
なんであんなに怖いんだよ
すべてはお母ちゃんのせいだ
と主張して
絶対に入らなかった

神仏への信仰の深い母親は
そういうことを
本来強く許さなかったが
オラは揺るぎない
恐怖の信念で
絶対に入らなかった

おっかねぇ、おっかねぇ、おっかねぇ、

それほどの
母親の地獄話は
恐ろしかったのだ!!

と大人になってから
母親に話したら、
実は、母親自身も
母親の母親、
つまりはオラのオバッチャに
同じことをされていたとのこと

おっかながったー
とは言っていたが
泣いたとは
気の強い母親は
いわなかったが

小さい頃
本当に怖かったもの
澄月寺の地獄絵図
夜の離れの汲み取り便所
そして、
お母ちゃん
たまには
化けて出てこい

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